最近の詐欺というと、電話やメッセージなど
携帯を使ったものが主、と思っていましたが。
昔ながら(?)の屋根修理詐欺って、まだやってる人がいるんですね。
しかもわが家に訪れて、びっくり。
たしか10年以上前、母親の友人が屋根修理詐欺にあったという話は
きいたことがありましたが、まだいたのか…。
その際、うちの母は「知らない人を自分の家の屋根にあげるなんて
信じられない!」とかいっていましたが、今回被害未遂にあってみて
焦ってあげてしまって被害にあった人の気持ちも
ちょっとは理解できる…とも思ったり。
なので、もしかしたら、誰かの役に立つかもと思い
わが家に訪れた際の模様をお届けしようと思いました。
(もちろん被害にはあっていません、ご安心ください)
休日のピンポーン!つい、でちゃいました…
わが家にはインターフォンがついています。
最近ではけっこうどこのお家でもついているような、カメラ付きのアレです。
ピンポーン!と鳴ると、とりあえずカメラで誰がやってきたのか見るようにしています。
ある休日のこと。
インターフォンがピンポーン!と鳴りました。
カメラで見ると、若い男の人が立っていました。
あー、またなにかの勧誘かな?無視しようかしら…と思っていたら
はーい!と元気よく、家人が玄関に出ようとしてまして。
…だから、いきなり応対するんじゃないよ!みたいに揉めていたら
インターフォン越しに「屋根が壊れてますよ」という声が。
このときはまだ詐欺だのなんだのと思ってもいなかったので
「は?」となって、家人共々玄関に出て対応してしまいました。
出てみると、そこにいたのは30代後半くらいの、
どっちかというと陰キャっぽい男性。
ふと足もとを見ると、「建さん」を履いていました。
建さん…これですね。ワークマンの作業靴。職人さん愛用の靴です。
男の衣服も、作業着っぽいといえば作業着っぽい、グレー系のいでたち。
一見、職人さんに見えないこともない、という感じでした。
2人して玄関に出た私たちに、その男は
「屋根の釘がハズレているようなので…」といってきました。
前提として、うちの家は年季の入った一戸建て借家です。
あちこちボロかったりしましすが、大家さんがメンテナンスしてくれてまして
家の中は外から見るよりは整っています。
お風呂もふつーに今時のものだし、台所もシステムキッチンだし
トイレには温水洗浄だってついている。
ただし、断熱は今時とはちょっと違って満足できるものではなく
冬場の1階はすんごく寒かったりしますが…そのかわり夏は涼しいです。
そういうわけで、外からみると立派な「ボロ家」なので
詐欺師さんに目をつけられてしまったのかもしれません。
「屋根が…」といわれて焦ったものの
「屋根の釘がハズレている」といわれ、私も家人も焦りました。
いくら賃貸物件とはいえ、そこで住む身ですので、当然でしょう。
「雨漏りにでもなったら大変ですからね」といわれ、
「そうですね、ありがとうございます」なんてお礼までいっちゃいました。
(まだ男をまるで疑っていない)
男はどちらかというと口がうまい感じではなく
「釘がハズレてるのみつけたもんで、伝えなくちゃって」とかなんとか
モゴモゴと話しましたが、ふと、なんの気なしに
「どこから見えたんですか?」と問いかけたところ
即座に「それは言えない」といわれ、一気に頭の中に「?!」が発生しました。
言えないってナニ?
ちょっとこちらが怪訝な顔をしたせいか、男はあせったように
「近くのお宅で屋根の寸法を測らせてもらうのに上がったら、見えたんです」
とか言い出しましたが、ぼそりとつぶやいた「それは言えない」のひとことで
こちらは頭の中に警戒警報がなりだしちゃったもので。
どうやら家人も同様だったみたいで
「あー!じゃあ、うちの専属の工務店さんに連絡しないと!」
…専属の工務店?まぁ、いるっちゃいるんですが、
正しく言えば、大家さんが発注してメンテナンス一切をみてくれている工務店さんです。
私は「専属の」に反応してしまって(ウチは一銭も払ってないのに)とつい苦笑い。
男は焦ったように「いや、私が見ましょうか?」みたいなことを言いかけましたが
「うち、賃貸なので、こちらで判断できないんでーす!」といったら
そうなんですかとかなんとかいって、すんなりお帰りになりました。
男が去った後、家人と「アヤシイとしかいいようがない」という話になりました。
だいたい、ウチの回りは住宅地ではあるものの、どの家も庭があり
遠目でみただけで釘がハズレているのが見えるほど密集していませんし。
「あー、アヤシかったねー」で会話も終了となりました。
こんなときは、どこかに届け出るべき?
その後、家人と散歩に出かけたのですが、公園のそばで家人が
「ほら、あれ!」というのでそちらを見ると、さきほどの男がいました。
築年数がそれなりの家の前で、じーっと家を眺めていました。
あら?また詐欺の物色中? とは思ったものの
へんに声をかけて絡まれるとやっかいなので、見過ごしてしまいましたが
こういうときは、区役所とか警察とかに届けた方がよいんでしょうかね。
とりあえずウチに被害はなかったものの…。
もう少し押しが強い人だったり、クチがうまそうな人だったら
届け出ることも考えたかも、なんですが、
「ネットで屋根修理詐欺のマニュアルを買って、始めて実行してみました」
みたいな有様で、しかも、すんなり引いてくれたりしたので
そこまでの行動に移せませんでしたが。
ほんとは、届けでるべきだったのか?とちょっと後悔しております。
もしかしたら始めてじゃなかったかも…
…と、記事をまとめるにあたり、いろいろ思い返していたら
もしかして「屋根修理詐欺」が家に来るというの、以前にもあったかも?
と思い至りました。
引っ越してきたばかりでゴタゴタしていた時期だったんですが
近所の方(と、そのときは思いましたが実は違ったと思う)が
突然わが家にやってきて、「屋根のアンテナが~」と騒ぎだしました。
「屋根のアンテナが落っこちそうだ。このままでは危ない。
台風でもきたら、間違いなく落ちて近隣に迷惑がかかる」と。
アンテナ…地デジになって以降、このあたりはJCOMが主流で
戸建てでも屋根にアンテナなんてない家が多いものの
引っ越してきた当時は、前の住人が設置したアンテナやらパラボラやら
機能していないのについたまんまの状態でした。
そのテレビ用アンテナ(電波来ていない)が、落っこちそうだ、と。
なんだかけんか腰で話をされて、気が弱い人ならいいなりになったのかも
なんて思わなくもないですが、強気で来られると強気で返すのが私の性格。
とりあえず少し話を聞いたところで、「はいはいはいはい、わっかりました~」
「明後日、工務店さんが来るので相談しますね-」と早々に話を切り上げました。
実際、引っ越し後で給湯器の取り替えとかいろいろあって
大家さんがたのんでくれた工務店さんが頻繁に出入りしていた時期だったし。
工務店さんには、「なんかアンテナが倒れそうとかいってきた人がいて」と
報告したら、屋根の具合をみるついでに不要なアンテナを撤収してくれました。
なので「もしかして詐欺?」とは、このときもあまり思わなかったのですが
いまにして思えば…だったりします。
でも、まー。突然家にやってきて「屋根が壊れてる」だの「アンテナが」云々いわれたら
焦ってしまうものですよね。
今回の場合は相手に「アヤシイ」と思える発言があったので早々に気づきましたが
クチがうまい人だったり、押しが強くて負けそうになることもあるかも。
だけどやっぱり「知らない人を家に上げる(屋根の上とはいえ)」のはよくありません。
修繕が必要!とか言われても、了承しないのがいちばんですよね。
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