50~60代にとって【幹細胞コスメ】ってどう?

美肌

再生医療の知見からスタートしたという

【幹細胞コスメ】によるスキンケアが、いま注目を集めています。

WEB広告などで見ると、「今までのスキンケアとは別物!」みたいな惹句で

エイジングケアに効果があると激オシされていたりするので

気になる50~60代も多いのでは?

そこで【幹細胞コスメ】について調べてみました。

だから【幹細胞】ってなんなのよっ!

話題になっている【幹細胞】ですが、そもそもそれってナニ?

って感じですよね-。

【幹細胞】とは、細胞の“母”のようなもの、なんだそうです。

身体の中にある60兆個ともいわれる細胞を

作り出す“もと”になっているものです。

【幹細胞】は、分裂して自分と同じ細胞が作られます。

それだけでなく、自分とは異なる細胞に分化(変化)

することもできるのだそう。

人間の体内では、すべての器官が

それぞれ別の幹細胞を持っていて、

これをもとに新しい細胞を作り出しているのです。

で・・・肌には肌の【幹細胞】があります。

肌は、表皮と真皮から構成されています。

(真皮の下には皮下組織というのがありますが、

 とりあえずそれは割愛)

表皮とは、その名の通り、肌の表面。

角層・角質層などと呼ばれている部分ですね。

実は角質層の下には、「顆粒層」「有棘層」「基底層」があり

4層構造になっています。

基底層で細胞が生まれ、それが徐々に表面へ押し上げられ、

最後は垢となって排出されます。

この細胞の生まれ変わりが、ターンオーバー。

表皮の【幹細胞】は、基底層で新しい表皮細胞を次々に

誕生させているのです。

また真皮には真皮の【幹細胞】があり、

こちらは線維芽細胞を作ります。

線維芽細胞は、コラーゲン、エラスチン、

ヒアルロン酸など、肌の弾力にも関係する 真皮の成分を作り出す役割があります。

なるほど、肌の【幹細胞】って

すこやかな肌に欠かせないものなんですね。

しかし悲しいことに、この幹細胞・・・

年齢とともに減少してしまうそうです。

それに挑んでいるのが今注目の【幹細胞コスメ】というわけです。

【幹細胞】コスメには2種類ある

【幹細胞コスメ】は新しい分野なので、

製品に関する定義はまだ曖昧です。

しかし大きく分けて、2つの方向性があります。

  • 肌の幹細胞に働きかける成分を配合したもの
  • 幹細胞エキスを配合したもの

まずは、「幹細胞に働きかけるもの」から見ていきましょう。

肌の幹細胞に働きかける成分を配合したもの

幹細胞を活性化させる成分を配合することで、

肌の幹細胞の働きを促すというものです。

細胞レベルでの研究を行ってこそ、たどり着けるものなので

いま巷に溢れている【幹細胞コスメ】とは

むしろ一線を画しているのかも・・・なんですが、

すでに、富士フイルムと資生堂が特許取得に動いています。

公式には記載がないけど…「アスタリフト」

富士フイルムの美容液、

アスタリフト・イン・フォーカス セルアクティブセラムには、

幹細胞にアプローチする成分として“ナノセルアクティブ”、

“ナノアスタキサンチンCP+”が配合されています。

この製品、発売当時は「幹細胞にアプローチ」する製品として

リリースしていたようですが。

現時点では富士フイルムのHPでも、アスタリフトの特設ページでも

この記載はありません。

製品自体には“ナノセルアクティブ” “ナノアスタキサンチンCP+”とも

現在も配合されていますが、「うるおい成分」として記載されています。

発売当初に書かれたと思われるWEB記事では

けっこう詳細が書かれていて、「メーカーの公式ページで確認した」

との記載もあったのですが、今はナシ。

うむー、化粧品で “幹細胞にアプローチ”は、

薬機法的にまずいので、今は記載していないのでは?と想像しています。

とはいえ配合の狙いとしては(公式ではいえないにしろ)

ナノセルアクティブ(ボスウェリアセラタエキス、リンゴ果実培養細胞エキスから

なるエイジングケア成分)で幹細胞を活性化させ、

ナノアスタキサンチンCP+(アスタキサンチンとニコチン酸トコフェロールを

ナノ化したもの)で幹細胞の老化を食い止める、ということのようです。

ちなみに富士フイルムは、老化細胞にフォーカスした

特許を取得しています。

資生堂にも公式ページに記載なし

資生堂もまた特許を取得しています。幹細胞賦活剤に関する特許です。

特許を取った賦活剤が配合されている製品は?

と調べてみましたが、うーん、これがよくわからない…。

当然ですが、薬機法の関係で

「幹細胞賦活剤が入っています」なんて記載できないわけで。

それらしい成分がないかと見てみましたが

私の知識では、とんと読み取れませんでした・・・。

ただ、「クレ・ド・ポー ボーテ」のシリーズは

資生堂の肌細胞研究を駆使した製品であることを考えると

このあたりが匂う・・・感じがしないでもない。確証はないです。

ただ、資生堂さんは50年も肌細胞研究を続けているそうですし、

「クレ・ド・ポー ボーテ」自体も、そこから誕生した製品のようです。

幹細胞に働きかけるコスメ(スキンケア)については

この2社を中心に、今後の動向を見ていきたいです。

幹細胞エキスを配合した【幹細胞コスメ】

幹細胞に働きかけるスキンケアは、薬機法のこともあり

なかなか明示できません。

一方で、幹細胞エキスを配合したスキンケアは

配合成分を名乗るだけなので、効果効能をいわなければ

特に問題はありません。だからなのか、

いまはむしろ幹細胞エキスを配合したスキンケアが

【幹細胞コスメ】の主流となっています。

もともとはアメリカ発のスキンケアで、

今では国内でも大手だけでなく、

(失礼ながら)聞いたこともない会社まで

いろんなメーカーから発売されています。

なんですが、これもまた微妙にややこしかったりします。

いろんな幹細胞エキスがある

幹細胞エキスを配合してれば、【幹細胞コスメ】と

名乗れるわけですが、実はこの幹細胞エキスにも種類がありまして。 大きく分けると

  • 植物由来
  • 動物由来
  • ヒト由来

の3つがあります。

植物由来の幹細胞エキス

植物由来の幹細胞エキスは、その名の通り

植物が持つ幹細胞を培養する過程で細胞から抽出したエキスです。

スキンケアとして使用されている有名なものは、

スイスのリンゴ種(収穫後4ヶ月経っても腐らないらしい)と

モロッコのアルガンツリー(何年も雨が降らなくても枯れないらしい)が

主に使われているそうです。

これらは、抗酸化作用が強く、保湿力にも優れているので

スキンケアの成分としては優秀ですね。

でも植物幹細胞エキスは、細胞自体を活性化することはできない

といわれています。

動物由来の幹細胞エキス

動物由来の幹細胞エキスは、豚や馬、羊の胎盤(プラセンタですね)

もしくはそれぞれの毛根から幹細胞を取り出し

培養したときのエキスが使われていることが多いようです。

スキンケアの成分として配合する場合、

安全性を考えて熱処理がされるため、働きが阻害される

可能性も高いとのことです。

ヒト由来の幹細胞エキス

で・・ヒト由来ですが。

ヒト由来の中にも種類があり、主に

  • ヒト脂肪由来
  • ヒト線維芽細胞由来

があります。

ヒト脂肪由来は、美容整形などで行った脂肪吸引の脂肪などを

原料にしているそうです。

ヒト線維芽細胞由来は、臍帯(へその緒ですね)を

原料としているものが多いそうです。

正直、調べていてちょっと引きましたー。

いや、別に、脂肪や臍帯をそのまま顔に塗るわけでなく

培養液で培養したエキスを使うわけで。

それは重々承知しているものの、、、

個人的には、けっこう引きましたわ。。。

とはいえ、ヒト幹細胞エキスの製造は、厚生労働大臣が定めた

医薬品等の品質管理基準・GMPによる

厳格な基準にもとづいてなされています。

またこれまで重大な副作用の報告はなく、

発祥の地・アメリカでも重大な副作用の報告はない

とのことなので、いずれにせよ安全性は問題ないようです。

エキス配合の【幹細胞スキンケア】は50~60代に効くのか?

幹細胞スキンケアについて書かれた

ブログやまとめサイト的なものを見ると、

  • 幹細胞スキンケアはこれまでのスキンケアと違う
  • これまでは肌に不足しているものを美容成分等で補うもの
  • 幹細胞スキンケアは、肌細胞が生まれる仕組みを利用
  • だから幹細胞スキンケアは、根本から美肌へ導き、エイジングケアも有効

みたいに書かれているもの多いようです。

えー・・・それホント?

(ここより追記)

【幹細胞コスメ】について、エビデンスといえるようなものが

あまりみかけませんでしたが。謎が残ってしまったので再調査してみました。

【幹細胞コスメ】には、幹細胞そのものは入っていません。

幹細胞を培養した培養液が配合されています。

一方、人間の細胞の表面には、特定の機能をスタートさせる

レセプター(受容体)というカギ穴のようなものがあります。

ヒト幹細胞の培養液には、その穴に合致するカギになる成分(成長因子や活性物質)が

豊富に含まれています。これにより細胞を活性化させる効果が得られる、という理屈なんだそう。

表皮の細胞がうまれる因子でハリ・つやを、

コラーゲンやエラスチンの結合を高める因子で弾力を、

真皮の線維芽細胞を増やす因子でシワ予防を…

といった具合に、レセプターに合致した成長因子や活性物質が

肌の再生能力に働きかける…という理屈です。

肌に塗布するだけで、レセプターにまでたどり着くのか?

正直、疑問なところもあったりします。

なにより、

アメリカで大ヒット、いまや1兆円規模の市場

韓国でもヒット連発

日本でも大ブームに

と、世界で広がっていることを見ると

肌の再生云々は置いといて、ある意味「効く」のではないか

とは思っています。でないとそんなに売れないだろう、と。

私自身、いまのところ幹細胞スキンケアは使用していません。

(脂肪と臍帯で引いたため、購入に至っていない)

でも、このブーム、もう少し注視していたいと思っています。

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